アーユルヴェーダの性質　その③　カパ

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カパとは地と水の組み合わせで、成長と保護という潜在的なエネルギーが特徴です。

カパは身体の栄養と、骨、筋肉、組織、細胞、体液といった身体の構造のほとんどを作り上げます。

身体の中でカパは以下を制御します。

・力と安定性

・体内の水分のバランス

・粘膜や関節の潤滑（滑膜）

・全身の保護と緩衝

精神面でカパは以下を与えます。

・人生における精神的サポート

・落ち着き、持続力

・忍耐と寛容

・愛、思いやり、献身的愛情を感じる力

・幸福感

・忠誠心と親愛

カパの特性は

・濡れている

・冷たい

・相対的

・濃密

・滑らか

・静的

・鈍い

・柔らかい

・曖昧

・重い

カパの主座

カパは主に胃に存在します。

痰を生成する胸部または、肺、のど、頭、鼻孔、鼻腔はカパのある場所です。

口と舌が作り出す唾液もカパが存在する液体です。

舌は味覚の器官で、水の要素に属します。

脂肪組織、脳組織、関節、リンパ、すい臓、胸腔、心膜腔も、カパがある領域です。

カパが乱れると、これらの器官に何らかの症状が現れます。

カパは粘液を通じて身体の外に排出されます。

カパは体内の地を水の中にとどめます。カパは本来は相互に作用することのない水と地を結合させバランスを維持します。

身体は主に水からできており、皮膚と他の内膜組織との間に含まれています。

地そのものは不動で、有機作用を阻害したり、病気になりやすくします。

水に溶けた時にのみ、身体の中で機能します。

地の要素が過剰になり身体が硬くなりすぎると、胆石や腎臓結石などの病気になります。

これらの石は、水が渇きすぎて自由に流れ続けることができなかった地が集まってできたものです。

組織の中で水が多すぎて地が不足すると、浮腫などの障害が発生することがあります。

カパが優勢なカパ体質の人は、落ち着いていて、情緒豊かで、身体的に強固で回復力があるという特徴があります。

また、温和で親切、思慮深いといえます。性格が優しく、誠実で、愛情があり、対立を避ける傾向にあります。

人生の変化または予測不能な側面を嫌い、現状を維持することに全力を注ぎます。

怠惰になりやすく、のんびりリラックスして特に何もしないことが好きな「カウチポテト」になる傾向があります。

自然に努力することはほとんどありません。

激しい運動をすると、快適で健康的であると感じます。

身体的にカパが優勢な人は、３つのタイプの中でもっとも大きくて強固な体格を持ち、カパの女性はもっとも子供を産む能力が高い傾向にあります。

骨が太く、肩幅が広く、筋肉が大きく、体重が増えやすい特徴があります。髪は多く光沢が歯は丈夫で歯並びが良いでしょう。

食欲は安定していますが、朝は眠気を覚え、食欲がわかないときがあります。

食事が好きで、食べる事で心の安らぎを得る傾向があります。

消化や代謝は遅くて鈍く、眠りは深く、ごろごろするのが好きです。

肌は通常、冷たく、べたついており、暑さや寒さに強い傾向があります。

諸症状（風邪や鼻づまりなど粘液の蓄積）は、寒くて湿度の高い冬に悪化する傾向にあります。

カパは寒くて湿度の高い冬と初春に蓄積する傾向があります。

座りがちな生活、運動不足、甘い食品や炭水化物の摂りすぎで増加します。カパは静止した状態を促すため、無気力を引き起こすことがあります。

カパが過剰になると、ゆっくりとして重たく、気だるく、不活発な感覚になり、地と水をさらに蓄積する、つまり、体重が増え、水分を蓄えやすくなります。

情緒的には、自己満足型、貪欲、物質主義、欲張り、執着、独占欲があり、精神的には受け身で、ぼんやりとして鈍いことがあります。また、頑固、意固地、偏狭になる傾向があり、不快、あるいは心を乱すような考え、あるいは冷静さを失うような感情を遮断するところがあります。カウンセリングや心理療法を通して、人生の感情的な面を深く掘り下げることには消極的でしょう。

気分が落ち込み、やる気がなくなることがあり、それは特に冬に起こります。

鬱や季節性情動障害（SAD）を患って、何時間もほとんど何もせずに過ごすことがあります。

過剰なカパは、組織における停滞、リンパ流障害、セルライト、粘液の蓄積、呼吸障害、顔面蒼白、寒気、眠気、甲状腺機能の低下を引き起こすことがあります。カパが多すぎると消化をつかさどる火が弱くなり、食後の胃のもたれ、吐き気、腸の活動の低下を引き起こすことがあります。

カパが優勢なカパ体質の人の特徴

・大きな体格、太い骨、大きな筋肉

・厚く、光沢があり、脂分が多い皮膚や髪

・大きくて澄んだ眼、分厚い唇、大きくて強い歯

・強健な体格と免疫力、病気になりにくい

・安定的かつ永続的なエネルギー、すべての体質の中でもっとも強靭。

・寝坊、怠惰、不活発になる傾向がある。

・消化や代謝が遅い

・甘い、酸っぱい、塩辛い食品を渇望する