ラサ―ヤナ 古くから伝わる若返りの治療法
アーユルヴェーダでは、5000年以上前から、オージャス(生命力)を増やして加齢プロセス(ジャラ)を遅らせるための方法を伝えています。
ラサ―ヤナ(若返りの治療)は、特にヴァータタイプ(乾燥し、冷たい、疲れやすい体質)に、秋の間に行うと効果があり、体重や力強さが増し、その後の寒い冬に耐える体力をつけるのを助けます。
高齢者や妊娠中の女性、子供、精神的に疲れ果てた人、病後の回復期や産後で衰弱した人、貧血の症状にも有効です。
解毒(デトックス)後に滋養を与えるという流れになるため、もともとアーマ(老廃物、未消化物)による症状が残っている人や、肥満の人、風邪や流感にかかっている人、発熱、感染症、アレルギーを発症している人には禁忌とされています。
治療方法として、ハーブをもちいることがあります。
多くのラサ―ヤナのハーブには適応促進の性質があり、身体的なストレス(過剰な労働、汚染、アルコールや薬剤の使用などによる)や精神的なストレス(悲しみ、不安など)に対する耐性を高めます。
主なラサ―ヤナのハーブ名は
ゴツゴラ
シャタバリ―
アーマラキー
ピッパリー
バラ―
グドゥチー
アシュワガンダ
トゥルシー
アロエ・ヴェラ
ヴィダリ
ゴクシューラ
トリファラー(アーマラキー、ヒビ―タキ―、ハリータキーを調合したもの)
ハーブの詳細についてはまた別に紹介したいなと思っています。
ラサ―ヤナは身体と心に同時に影響を与えます。年齢が若いうちに身体と心の両方が老化するのを防ぎ、病気に対する身体の耐性を増やします。
アーユルヴェーダの古典『アシュターンガ・フリダヤ』によると、ラサ―ヤナにはミルク、粗糖、ギー(精製バター)、はちみつで身体に滋養を与えること、オイルでの浣腸や十分な睡眠と休息、オイルマッサージ、入浴、快適なライフスタイルが含まれます。
身体と心を活性化し免疫力を高めるハーブや食事のすべてが、若返り療法とみなされています。
ラサ―ヤナ療法では、過剰労働(身体的にも精神的にも)の軽減を推奨しています。
早寝し、自分自身で十分だと思う睡眠時間を確保し、性活動を減らし、マスメディアによる娯楽の刺激を控え、呼吸法(プラーナヤーマ)を実践し、ヨガまたは気功など緩やかな運動をし、海辺や山の中のキャビンなど自然の中や美しくて平和な場所で時を過ごすことで老化を遅らせることができるといわれています。ストレスや疲労がいかに老化を加速させるかを考えてしまいますね。
現代の私たちの生活では、毎日は無理であっても、このような余裕のある1日をとれるようにしたいところですね。
ラサ―ヤナの重要ポイントは「快さ」。
快いことを考え、調和を促すような話し方、穏やかで思いやりにあふれる態度、シンプルな日常生活、生命と自然を尊重する穏やかな意識を保てるようにする事が意識しなくてもできていることが大切になってきます。