体質ごとのアロマテラピー
それぞれの体質ごとに、感覚器官で感覚が鋭くなる傾向があるといわれています。
それは、特に単一のドーシャが強い場合に顕著に現れます。
例えば、
ヴァータ体質の人は
聴覚に敏感で、大きな音などに敏感です。
そして皮膚はほんのわずかな接触にも素早く反応します。
ピッタ体質の人で特に色素が薄い人は眩しい日の光が苦手で、見た目の美しさに対して敏感です。
カパ体質の人は、家庭的な台所で作られる味覚や嗅覚に対してとても満足感を覚えます。
まとめると、
ヴァータ体質・・・聴覚、触覚
ピッタ体質・・・視覚
カパ体質・・・味覚と嗅覚
がそれぞれ鋭い感覚器官になります。
アーユルヴェーダの古典には、例えばピッタ体質の人は視覚に敏感なため、
日中の日差しの中に長時間いることはピッタの熱の要素を乱すことになるが、満月を見て心を落ち着けたり、海辺を散歩することで心からリラックスすることができ、良い影響があるとしています。
また、ヴァータ体質の人は、樹木を通るさわやかな風に耳を傾けることで気持ちが落ち着き、よい影響があるとしています。
こういった、それぞれの感覚器官の鋭さなどから心身へのアプローチを行うのに適した療法として、アロマテラピーというものも取り入れられてきました。
アーユルヴェーダでもそれぞれのドーシャに合わせて、
さまざまなアロマオイルの取り入れ方で3つのドーシャをバランスさせる方法について伝えています。
例えば、それぞれのドーシャのバランスを整えるのに良いとされているアロマオイルは次のようなものです。
ヴァータ・・・バジル、オレンジ、ニオイテンジクアオイ、クローブなど。
これらは、ヴァータの冷性を緩和して、温かさ、甘味、酸味のある香辛料をまぜることでバランスをとります。
ピッタ・・・ビャクダン、バラ、ペパーミント、シナモン、ジャスミンなど。
これらは、ピッタの熱性を緩和して、冷たさ、甘味のあるアロマを混ぜることでバランスをとります。
カパ・・・ジュニパーベリー、ユーカリ、樟脳、クローブ、マヨラナなど。
ヴァータと似た温かさのあるアロマを混ぜたものですが、より辛みの含まれた香りを加えることでバランスがとれるようになります。
とくに就寝時には、部屋をほのかな香りで満たし過ごすことがよいとされています。
なぜなら、日中は、様々な視覚からの情報や聴覚からの情報を感知する傾向がつよく、
嗅覚はそれよりも抑えられてしまう傾向があるからです。
アロマの香りは、心地よい眠りへと導いてくれます。
また、アロマテラピーは病気の治療といった面もあります。
ドーシャのバランスの乱れを診断された場合、その乱れのもととなったドーシャを回復させるためのアロマを用いることで、回復することができるのです。
例えば、疲れがたまっていて、ヴァータのバランスが悪い場合は、
オレンジなどの香りのする部屋でゆっくりと休息することで、より回復しやすいということですね。
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